応力緩和の測定でエラストマーの架橋密度をmol/㎥で数値化
TSSRメーターはエラストマーの持つ様々な特性を解明するため非等温の応力緩和測定をします。
熱機械特性を解明することにより、材料の使用用途の評価や圧縮永久歪みの評価も可能。緩和スペクトルのピークから内部構造の特定などにも応用出来ます。複雑なエラストマーの物性を評価する新しいデータを提供します。
◎測定の簡易化、時間短縮が可能!
◎架橋密度を簡易的に測定!
◎熱機械特性から内部構造の解明!
◎圧縮永久歪みの評価が可能!
製品の特徴
◎架橋密度の簡易測定
TSSRはエントロピー効果から架橋密度を計算し、数値化しています。そのため、従来は限定的にしか使用できなかった複雑なモルフォロジー、構造においても分析を可能にしました。また、架橋密度はTPEにとって最も重要なパラメーターである、モジュラス、硬度、引き裂き強度、引張強度、クリープ、応力緩和、圧縮永久歪みなどのほとんどすべての機械的特性が架橋密度と密接に関係していることが知られ、多角的な評価が可能になります。
◎2種類の測定に対応
従来の等温での応力緩和測定に加え、TSSR法での測定をします。測定は2ステップでおこなわれ、第1ステップではDIN53 504の標準試験片5Aをチャンバー内の治具に固定し、引っ張ります。この状態で等温のまま一定時間コンディショニング中に高周波の緩和成分は試験片の変形により減衰します。
第2ステップでは試験片は毎分2℃の一定温度上昇率で300℃などの指定温度まで加熱されます。測定機は両ステップで引っ張り応力を測定します。Windowsベースのソフトウェアにより自動試験、データ取り込み、カラーグラフ表示の通じた測定データの評価を簡単に行うことが可能です。
◎測定方法
非等温でのTPE、エラストマー、ポリマーの応力緩和測定は新しい評価方法です。試験片は一定値で引っ張られ、一定温度上昇率で加熱されます。測定機は引っ張り応力を測定し評価ベースとします。TSSRは新素材開発と同時に品質管理でも使用していただける、低コストで簡単な測定を達成しています。
◎アプリケーション
TPE、カーボンブラックを混ぜたエラストマーの評価に大きな効果を発揮します。熱可塑性エラストマーの製品としての使用温度範囲の計測が容易です。緩和スペクトルを使用することにより異なる材料を使用したTPEブレンド間の差異を検出可能。また、限界温度から圧縮永久歪み率を予測することにより架橋密度を評価できるため架橋剤の使用濃度の評価が可能。リニアな相関性によりTPEとカーボンブラックを充填したEPDMの場合には、非等温応力緩和カーブによりカーボンブラック成分とポリマー成分のお互いに与える影響を評価する新視点を提供します。
仕 様
測定機 | 加熱チャンバー:電気加熱 冷却チャンバー:空気冷却 |
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ヒーター | 220W×2 |
温度範囲 | 室温~300℃ |
加熱レート | 2℃/min.(標準) |
測定精度(静的スキャン) | 標準偏差0.02mm以下 |
チャック仕様 | 平行トラバースチャック |
引っ張りストレイン | 50%(標準) |
ロードセル | DIN 53 504 タイプ5A 標準バー |
試験片 | 各層、総合厚み |
制御 | Windows PC USB経由 |
電源 | 単相230V 50/60Hz 16A |
圧縮空気 | 研究室グレード 0.5〜0.6 MPa |
外寸 | W:490mm x D:450mm x H:610mm |
重量 | 約20kg |